第57回青年研修会が3月22日(金)から24日(日)までの3日間で開催され、第36期LT研修出向員も第2回研修として参加しました。

研修会に先立ち、全国から55名の参加者が8班に分けられ、事前にグループディスカッションを行う課題がありました。私は2班のメンバーとなり、研修1週間前にオンラインでのディスカッションを行いました。LT研修出向員以外の参加者もおられ、はじめは少し緊張しましたが、班の皆さんの青年部活動のお話がとても興味深く、また同じような課題を持っていることも知ることができ、事前に顔合わせができたことで青年研修会への参加が少し楽しみになりました。

22日の研修会初日、開講式が茶道会館で行われました。御家元様より「自分をよく見せようとするのではなく、いつも通りの点前をしてください。」とのお言葉をいただき、自分の中に少しでも褒められようという気持ちがあったことに気づきました。叱られることを恐れず、かしこまらず、ありのままの自分で研修に臨もうと、改めて身が引き締まりました。

開講式後はすぐに実技講習が始まりました。毎日午前と午後でグループが振り分けられ、各自茶道会館と学園の教場の会場に向かい業躰先生のご指導を受けました。3日間で6人の業躰先生に直接お点前の指導をいただく貴重な機会に、最初は手が震えるほど緊張していましたが、どの業躰先生も優しく、お点前の所作や動作、着物の着方や亭主としてのふるまい等多くの事を教えてくださりました。言葉一つ一つを聞き逃さぬよう常に集中して研修に取り組んでいましたので、毎日終わる頃には体力的にかなり消耗していましたが、この場で研修を受けられることがとても贅沢な時間だと感じていました。

また、研修1日目は夜に懇親会を開催いただき、私はグループディスカッション班の皆さんと一緒に、業躰先生とお席をご一緒することができました。研修時よりも少しフランクに談笑しながら、茶道やさまざまなことを教えていただき、2時間があっという間に過ぎていきました。また班の皆さんとはオンラインディスカッション以来でしたが、同じ席で過ごす楽しい時間により、一層距離が縮まったように感じました。

最終日の実技講習終了後、閉講式が行われ、御家元様より「今回の研修で多くを学び未だ理解ができていないかもしれないが、これからの茶道人生の中で、時に立ち止まって振り返ることで今日の教えを実感する時が来る」とのお言葉をいただきました。研修で学んだことが頭の中で溢れかえっていてどうしようという気持ちでしたが、これから一つ一つを理解していくとともに、研修に参加した意義を今後実感する時が来るのだと思うと、学びが深まる瞬間が少し楽しみになりました。そして、今回研修会に参加し、過去に参加した諸先輩方が仰っていた「楽しさ」が何だったのかが本当に理解できたように思います。研修に行くまでは不安や叱られることへの恐れなどがありましたが、全て自身の杞憂であり、さまざまな知見をいただける貴重な機会に参加できたこと、有意義な時間を過ごせたことに感謝しかありません。閉講式でかけられていたお軸「雲静日月正」のようにこの幸せをかみ締めつつ、これからもお稽古に励んでいきたいと思います。

坐忘斎御家元様と2班の皆さんと(上の一番左が小林)

和歌山青年部 小林麻希

#裏千家 #茶道裏千家 #茶の湯 #茶碗 #茶道 #着物 #和菓子 #和歌山 #堺 #大阪 #近畿第二ブロック